プロットC
プロットC
【人物】
登場人物1「女」
・名前未定、女
・大学二年生
・猫っぽい。気まぐれ。成績は上の下。天才肌。
・登場人物2とは友人。
登場人物2「男」
・名前未定、男
・大学二年生
・実直、素朴、言葉数は少ない。背が高い。運動部。真面目タイプ、努力家で成績上位。
・登場人物1とは友人。
・登場人物3とは面識なし。ただし1からよく聞くので存在は知っている。
登場人物3「先輩」
・名前未定、男
・大学四年生。就職先内定済。
・成績優秀。運動万能。元生徒会。優等生。好青年。
・登場人物1の高校からの先輩。
・登場人物3とは面識なし。
・年上人妻と不倫中。
※名前は使わない、もしくは苗字のみのどこか白々しいような雰囲気で。
【舞台】
大学の同級生の二人。女の子は地元、実家暮らし。男の子は隣県出身、一人暮らし。
コンビニまで歩いて15分くらいの都会でも田舎でもない町。星は少し見える。蒸し暑い夏の夜。
【ストーリー】
男女がコンビニまで歩く話。視点は三人称でも、どちらかでも、交代でも可。
下記台詞は状況に応じて細部を変更して使うこと。
・起
深夜。唐突な女の「アイスを買いに行こう」という誘い。暑いからアイスクリームが食べたいし、なんだか歩きたい気分。だが、深夜に一人で出歩くのは少し心配なので声をかける。という気楽な誘い。断られれば寝るだけのこと。
男は誘いに乗る。唐突な誘いは日常茶飯事。今さら怒りも呆れもなく、都合が悪くないから付き合う。アイスクリームも食べたいし、夜歩くのも悪くない。
男の家から女の家まで数分。合流して、コンビニまでは15分程度歩く。
・承
コンビニまでの道すがら、今日もまた女は先輩の話をする、不倫をしている先輩の話。
完璧超人とも思えるような人の唯一の欠点。
先輩は女にだけ不倫の事実を打ち明けている。一人で抱えていられない弱い男なのだ。
ほぼ女の独白。男は合いの手程度。
・転
アイスを買いに行ったコンビニで、きれいな女の人と出会う。何かを待っているような風の女性。30歳くらい。深夜なのにきれいな装い。『コンビニには不釣り合いに思えたが、深夜のコンビニがなんらかの物語の予感を秘めているならば、彼女はその象徴にはふさわしいかもしれない(このようなイメージの文章をいれたい)』
ずっと電話をしている。「子供は寝ているから」「今夜主人はいないから」「いつものコンビニにいる」など、不倫していそうな発言と、していなさそうな発言五分五分。
・結
アイスを食べながらぶらぶら帰り道を歩く。最近先輩の話しかしていなかったので、それに触れたくないいま、喋ることがない。
今のが先輩の不倫相手だったのか、という疑念が渦巻くも、話題にはしない。踏み込みたくない。先輩の家は近くはないが遠くもない。先輩の車が通るかもしれないことに意識を向けたくない、気が付きたくない。という居心地の悪い雰囲気が、口には出さないもののなんとなくある。
ぽつりと男が喋り出す。いままでちっとも喋らなかったのに。最近大学で餌付けした猫の話。やまなしおちなしいみなしの話。けれどもそれは、なんとなく気まずいような空気になった女の空気をほどくための不器用な優しさ。
家に着いたところでおしまい。
特記事項
【感情について】
男→女→先輩⇔人妻
というような感情は少なからずあるが、明示はしない。匂わせる、読者に想像させる。
【仮題】
「夜、ふたりで歩く」
「アイスクリームまでの距離」
「コンビニエンスストアまで歩く話」など。組み替えるか、作中より抜粋する。
(なお、「距離」には人間関係の距離感の意味が含まれるものとする)