noveで企画

アプリnovelnove交流による企画。

プロットP

プロットP


【時代、舞台】 

中世ヨーロッパを模した世界。(まあそこらは適当に改変してもらって結構)

 

【人物】

サラ 

ヒロインであり、ケッセルの呪いにより猿の顔を持って生まれる。天性の美声を持ち詩歌に秀でている。高名な学者ソロンに育てられたため幅広い知識と 教養もある。

それを活かしてエドワードの病気を治療する。

 

ケッセル 

かつて自分の故国をサラの父ターレスによって滅ぼされ報復を誓う。蛮族の呪術師の弟子となり、その秘術を奪う。つわりの酷いバラン王妃に薬を処 方し信頼を得る。

しかし、王家が血が呪われているとあえて予言することで、牢に入れられる。すべて策略である。 ターレス 悪王として大陸に名を轟かす残忍な王。諸国を攻撃し、反抗する住民を皆殺しにする。ある国を攻めたとき手に入れた王女を愛し王妃とする。

 

アレックス 

ターレスとその先妻の子供で、ターレスの後継者。誠実で慈悲深い性格であり、王のやり方に批判的である。妹のサラを不憫に思い、密かに逃がし てやる。

 

エドワード 

ブリタニア王太子。サラに命を助けられ愛するようになる。

 

【ストーリー】

序章

大陸の南にあるナザルは小国ではあるが平和で豊かな国である。 そこに大陸の北方にあるバラン王国が攻め込んでくる。 ナザルの若い王は降伏を拒否して、兵を率い勇敢に戦うが戦死し、敗北する。 ナザルの城にバランの王ダーレスが進駐してきて、住民は広場に集められる。 ダレースは今後、降伏を受け入れない国への見せしめとして住民を皆殺しにするという。

ただし今日は戦の女神の祝祭の日であるから、ひとりだけ命を救ってや るとして、ケッセル少年を指名する。

但しその条件として、妊婦である王妃の腹を踏みつけるように命じる。 ケッセルはそれを拒否するが、王妃は「そなたは生き抜いて、ここで起こったことを記憶しておくのです」と命ずる。 ケッセルは腹を踏み、王妃は出血して死ぬ。 ダーレスとその兵士たちはその様子を笑いながら見ている。

そのあと、住民は次々と殺されていき、少年は城の外に放り出される。 ケッセルは朦朧とした意識のなか、彷徨い歩く。

 

以下の流れで話を進めると良い。

時 バラン軍が攻めてきて、王の軍隊が出征したあと。

場所 ナザルの城(小さい城郭都市)

1 ケッセルは仕立屋の親方に言われて、城の奥方に届け物の使いにいく。

2 途中、城の住民の不安の様子、噂を耳にする。

3 王妃の居室で王妃に面会する。

4 ケッセルは王妃にこの国は大丈夫なのか?と訊ねる。

5 王妃は王は必ず勝利する、この子とこの国の民のためにもとお腹をケッセルにさすらせる。

6 王の軍が敗れたと報せが入り、やがてダーレンの軍が進駐してくる。

7 ケッセルは住民とともに広場に集められる。

8 上の流れでケッセルは生き延びる

9 荒野を放浪(このあと、蛮族の呪術師に拾われる) さすがに妊婦の腹を踏むのはグロすぎるきらいもあるが、ダーレスの産まれてくる子供に呪いをかけるために妊婦である必要あり。

 

第一章

ナザルの出来事から十年が経ち、大陸の大半を支配に置いたバラン王国。

バラン王ダーレスの若い王妃(先妻は死んでいる。一応キリスト教国家がモデルなので一夫一婦制、後宮のようなものはない)の懐妊に王都は沸き立っていた。

ダーレンはこの若い王妃を深く愛していた。ダーレスには先妻との間にアレックス王子が一人いるだけで、この懐妊を誰よりも喜び、大陸中から名高い医師や薬 師を呼び寄せて出産に備えさせていた。

そしてその中に呪術師のもとで修業したケッセルが薬師として居た。

そして彼は王妃につわりの苦しみを抑える薬と称し て呪いの籠もった薬を与える。 ケッセルはダーレスに産まれてくる子はあなたが滅ぼした国々の者たちの恨みを背負った呪われた子であると予言し、王の種そのものを清める薬を処方しなけれ ばならないと進言する。 ダーレスは怒り、ケッセルを牢に入れて、出産のあとに処刑するように命じる。  

やがて出産の日がやって来る。喜び勇んで王妃のもとに来たダーレンは産まれた子供を見て愕然とする。その子は首より下は普通の赤子ではあるが、顔は毛むく じゃらの猿だった。 ダーレンは赤子を放り投げ、剣を抜き放ち殺そうとするが、アレックスが「神聖な王宮を獣の血で染めてはいけません」とそれを止める。そして自分がこの獣を 始末するといって、赤子を連れだす。

しかしアレックスは不憫な星のもとに産まれた妹を殺すつもりはなかった。アレックスは幼なじみで、従者でもあるロトに、妹を彼のかつての家庭教師であった ソロンに預けるように命じ、王家のものである証の指輪を与える。そして自分が王になったときには必ず迎えに行くと約束する。  

ダーレスはケッセルの予言を思い出し、彼を牢から出させる。(以降、ケッセルは王を廃人にする薬を処方し、意のままに動かすロボットにする)

 

 

注 

獣を産んで嘆き悲しんだ王妃が身を投げるエピソードを入れるもあり? ソロンは大陸に聞こえた名声を持つ学者で、清廉潔白な人柄、アレックスの家庭教師でもあった。アレックスは彼から大きな影響を受けている。王の残酷な侵略 政策を諫言して、疎まれ、国を追われて山中に妻と隠棲している。   猿の顔という特徴があれば、あとで身分を証すための小道具指輪は不要かもしれない。 ダーレスはこのあと徐々に廃人化する。ケッセルの薬に依存するようになる。 ケッセルの目的はダーレスへの復讐のみならず、バラン王国全体への復讐。

 

第二章  

猿の顔を持つ赤子はサラと名付けられて、ソロン夫妻のもとで育つ。サラは聡明で心の優しい子に成長する。特に詩と音楽の才能に恵まれる。サラは森の中で自 作の詩を竪琴で奏でながら歌い、日常を過ごす。夫妻も最初こそ戸惑うが、サラを慈しみ育てるうちに、今では我が子のように感じている。

アレックスからの手紙をロトが時々、届ける。サラにはアレックスが兄であることだけを教えてあり、王子であることは伏せてある。サラはまだ見ぬ兄に逢いた い思いを募らせる。

一方、バランの王都では薬によって廃人となった王はケッセルの言いなりになる。 ケッセルは次々と無駄な建造物を造らせる。民は重税を課せられ、建設の使役に駆り出される。国中に怨嗟の声が満ちるようになる。 ケッセルの狙いはバラン王国を内部から崩壊させることにあった。それに気づいた王子アレックスはケッセルを討とうとするが、ことを起こす前に露見して牢に 入れられる。(ケッセルは王子が獣の赤子の命を助けたことを王に告げ、その赤子が生きていることで呪いが王に降りかかっているのだと言う)

平和に暮らしていたサラであったが、ある日、流れ者の山賊の一味がソロンの家を襲う。山賊はソロン夫妻を殺し、サラを連れ去り見世物の一座に売り飛ばす。

 

王子が殺されないのはたったひとりの世継ぎであるために生かされている。 王であるターレスを殺しても、国は滅びない。それでケッセルは内乱を誘発するという方法をとる。 サラは人里離れた山の中で、人格者に育てられているため自分の容姿にそれほどのコンプレックスは持っていないが、自分がなぜ他の人と違うのかという疑問は 持っている。

 

第三章

見世物の一座に売られたサラは諸国を巡業していた。サラは美声で歌う猿の少女として見世物で人気を博していた。

しかし普段は逃げ出さないように檻の中に閉 じ込められて暮らしている。サラの世話をしている老人は南方の蛮族であり、喉を潰されているため言葉が話せない。サラに辛く当たっていたが、やがて彼女の 人柄に触れて、心を開くようになる。 サラの一座はブリタニアという国に巡業することになる。

そしてその国の王子エドワードがサラの噂を聞き見物に来る。 猿が器用に歌う様をみて、王子の家来達は笑い嘲るが、王子はそれを窘める。そしてサラに謝罪し、今歌ったのは自作の詩なのかと問う。サラがそうだと答える と、王子は深い教養に感心する。

そしてサラも王子に密かに心を寄せるようになる。 ブリタニアに来てから具合を悪くしていた老人がその夜息を引き取る。 その前に彼は重大な告白をする。 自分はかつて呪術師であったが、弟子の計略で喉を潰され呪術が使えなくなった。サラが異様な姿に産まれたのは自分が知っている呪術の一つだという。 術を解くためには、術者を殺すしかないと教える。そして多分術を掛けたのは弟子のケッセルだと言う。

そして老人はケッセルを探せと檻の扉を開けて、逃がしてやる。 人里に居れば目立つのでサラは深い森の奥へと逃げる。体力を消耗したサラはもう死んでもいいと思い、天国の養父母に迎えにきてくれと祈り、そしてそれを歌 にする。歌い終えたサラはそのまま静かに身を横たえる。 しかし彼女は森の猿たちに助けられる。彼女はそこで猿たちと暮らす。人の世界から拒絶された彼女は人ではなく猿として生きようと決心する。  

しかしある日、サラは猿たちから谷底に人が倒れているという報せを受ける。行ってみるとそれはエドワード王子であった。彼は狩りの途中、嵐に遭い、足を滑 らせて谷底に落ちたのだ。 王子は傷から入った黴菌で熱に侵されていて死線を彷徨っていた。 サラはエドワードを連れ帰り、介抱することにする。やがてエドワードの熱は下がる。 サラは猿たちに頼んで、エドワードを人里の近くまで運ばせる。 城に帰ることができたエドワードは自分がサラに恋していることに気づく。 彼は馬を駆って森に戻り、サラを探す。

しかし、猿として生きようと決めたサラはエドワードの前に姿を現さない。 エドワードが求愛の言葉を叫ぶのを木の上で聞きながら、涙するのであった……

 

エドワードとサラが恋に落ちるエピソードはもう少し膨らませた方が良い。 サラは見世物にされることで誇りを奪われ、自分が異形のものであるということを思い知らされるが、その優しさと養父母の教育によって培われた知性を失わな い姿をここで描く。

 

あとがき

長くなりすぎたので二部構成にしました。一部だけでも10万字は超えそうな小説になりそうなので、半分だけ公開します。(多分書く人いないと思うので)

二部の構想も出来上がっているので、さわりの部分だけ紹介します。 サラの行方を捜していたロトがようやくサラと出会い、彼女が王女であること、アレックス王子が幽閉され、今やケッセルの操り人形と化したターレス王の暴政 により、国が荒廃していることを伝える。 ロトはサラに王族である彼女が故国に戻り、挙兵すれば多くの者がその旗に参じるはずだと告げる。サラは悩むが、兄を救うために帰国する決意を固める。 一方エドワードはサラのことが忘れられず、すべての見合いを断り空虚な毎日を送っていたが、大陸のバラン王国で猿の顔をした王女が父である王の暴政に反乱 を起こしたという噂を耳にする。 みたいな流れです。