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プロットO

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【ストーリー】

地球が鬱になったらしい。

戦争、温暖化、過剰な開発、地殻変動など、これらがストレスの原因となって、地球はだんだんふさぎ込んでいる。近頃は、他の惑星 から嫌われているんじゃないかという被害妄想が激しくなりつつあって、我々人類の目にも幻覚が見え始めるようになった。

たとえば、ビルがぐんにゃり曲がっ て見えたり、かつて絶滅した恐竜たちが街中を闊歩しているように見えたり、それらは蜃気楼のようなものなので、実際に触れることはできないのだけど、人類 はかなり迷惑をこうむっていて、世界中大騒ぎ。各国政府は早急な解決を急がれたが、手に触れられない以上、有効な策が見つからず、頭を抱えている状態だ。 他方においても、さまざまな分野の権威ある学者が侃々諤々と意見・主張を交わしているようだが、結局はお手上げで、首を横に振るばかり。誰もがみな、諦め たように、このまま放っておいて、自然に地球のストレスが低減するのを待つのがいいだろうとぼやいた。

しかしながら我々が地蔵のように一日千秋の思い出、 じっと待っていたところで、地球規模のとてつもないストレスが一長一短でなくなるわけがないだろう、というもっともな意見によって見事に棄却された。 とある学者が声明したある仮説について。 我々が知能を持ち、感情を持っていることを前提とするならば、我々を産みだした地球にも、わずかながら情があるのではないか。人から動物に対して情が伝染 るように、地球にも我々の情を感受する可能性は十分ありうる。とすればこそ、我々人類が地球をめいいっぱい励ますことで、ストレスの著しい低下が期待され る。

結果、幻覚は消失するであろう。 これを受けて、地球倫理委員会が発足した。

「地球は現状、極度に卑屈になっており、単純に励ましの言葉をかけるだけでは大きな成果を得ることはできません。今の地球にとって必要なことは、我々人類 が当たり前のように享受しているこの世界を再認識すること、認めてあげることだと考えられます」

地球倫理委員会の会長はこのように言い、具体的な方策として次のようなことを述べた。

「我々地球倫理委員会はここに、『第1回太陽系総選挙』の開催を宣言します」

――掲げられたスローガン 《今こそ、地球をセンターに》

 

・備考

オチは適当で構いません。地球がセンターになったはいいけれど、太陽系の位置が変わってしまい、新しい環境に適応できずに滅んでいくとか。ふわふわな感じ で。