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プロットH

プロットH

【人物】


★主人公
・名前 : スヴァン
・性別 : 男性
・年齢 : 30代
・特徴 : アルテナの領主で、地位は伯爵。もともとは聡明で信心深い人物だが、寵臣にして朋友であるウベールを病で亡くした時に敬虔さを失ったことから悪魔に付け入られる。

 

★準主役
・名前 : レスピオン
・性別 : 男性
・年齢 : 不詳
・主人公との間柄 : 主従関係
・特徴 : 『人から生まれた悪魔』 (詳しい詳細は、下の追記参照) 150年ほどは生きているが、同じ出自の悪魔としては若い方である。怪力、俊足、空中浮遊可能。人を騙すような悪魔らしい本質を持ち合わせるが、それに頼らず出来るだけ人間に歩み寄って生きようとしている。拠り所を探して放浪中であり、表向きは傭兵で生計を立てている。

 

★わき役①
・名前 : ジスレーヌ
・性別 : 女性
・年齢 : 20代後半
・主人公との間柄 : 妻
・特徴 : 同国から嫁いできた名家の娘。社交的で美人だが、勝気な性格。気丈な振る舞いが目立つゆえに伝わりづらいが夫のことは愛している。

★わき役②
・名前 : ナダル=ナドゥ
・性別 : 男性
・年齢 : 不詳
・主人公との間柄 : 診療に現れた他国の町医者
・特徴 : 西方の小国『柄ノ国』(←読みは『エノクニ』)に住まう町医者。アルテナには、この地方でしか手に入らない薬の材料を手に入れに来た。実はレスピオンと同じく『人から生まれた悪魔』で、レスピオンの存在に興味を示して城を訪れる。

 

★わき役③
・名前 : ウベール
・性別 : 男性
・年齢 : 30代半?後半
・主人公との間柄 : 主従関係 (故人)
・特徴 : スヴァンに仕えていた名将。戦場で散るのを本懐としていたが、不治の病にかかり亡くなる。

 

★わき役④
・名前 : フンベルト
・性別 : 男性
・年齢 : 60代
・主人公との間柄 : 義父
・特徴 : ジスレーヌの父で、スヴァンとは義父にあたる。由緒ある貴族で、信心深い人物。ジスレーヌからの相談を受け、レスピオン排除に口を挟んでくる。

 

 

【舞台】


*メインとなる場所は伯爵領アルテナ。領地は神聖国カリスに属する。

国全体に神への信仰が根付いており、信じる者は救われるがモットー。隣国とは思想の違いや領地侵略の小競り合いが続く。

 

【ストーリー】
・起→
①アルテナ領内の墓地。 戦友ウベールの葬儀に参加するスヴァン。友を喪った哀しみから、思わず献花の最中に「神など居ないのかもしれないな」と不敬をごちる。
②ウベールという名将がいなくなった戦力の穴を埋めるために傭兵を募ることに。そこへレスピオンと名乗る若者が現れる。
③レスピオンの行動は機敏で果断、かつ主君へ篤い忠誠を示すことからスヴァンはすぐに家臣としての信頼を置くことにする。

 

・承→
①反目する隣国との国境争いや、国家命令の遠征で、アルテナ軍の武勲が名声を上げるようになったある年。エルベ河での一戦で勝利したアルテナ軍は駐屯地で勝利の余韻に浸っていた。
②兵も美酒に酔い、迂闊にもスヴァンが一人になる瞬間が生まれてしまう。そこを狙って隣国の残党(スパイ)に命を狙われるスヴァン。
③そこへレスピオンが現れる。敵を巻き、スヴァンを抱えて恐るべき脚力で地を蹴ると、宙を浮かびエルベ河の対岸(安全な場所である)を空から目指した。そこでスヴァンはレスピオンが人間でないことを知る。 思わず「神よ、我を助け給え」と震え声で懇願するスヴァン。しかし「勝手な文句を吐くようならエルベ河に沈めるぞ」と、忠臣ぶっていた時とはまるで違う悪魔の顔を見せたレスピオンに脅され、スヴァンは口を噤まざるを得なくなる。


・転→
①その一件以来、レスピオンは今まで通り主君の気に入る態度をとるが、一方スヴァンの心中は複雑になる。レスピオンが自軍において地位と信頼を得ている今、厄介払いもできず、ただ勤めさせて数年が過ぎたある日。スヴァンの妻ジスレーヌが重病にかかる。
②国中の医者に診てもらったが治る見込みを口にする者は一人もいない。そんな時、偶然アルテナ領内に滞在していた西方の小国『柄ノ国』の町医者ナダルが城を訪れる。彼は「獅子の血と、龍の血を混ぜて作った薬ならば夫人の命を助けることが出来る」とスヴァンに告げる。
③これを聞いたレスピオンは、2?3時間でその材料を手に入れてくると告げて城を立ち、公言通りそれらを持ち帰ってくる。そう言い切れる理由を知るスヴァンは、どこかしらレスピオンを信用する気持ちをもって帰還を待っていた。材料をナダルに渡し、薬を調合してもらうと夫人の命は助かる。(薬を投与後、ナダルはすぐに城を離れている。行き先は誰も知らない)

 

・結→
①一命を取り留め全快に向かうジスレーヌが後日、自分の服用した薬が奇怪なものだったことを耳にし、スヴァンに問い詰めたところレスピオンの素性を知る。ジスレーヌはひどく取り乱し、レスピオンの追放を強く要求。
②不信仰の軽薄さも咎められたスヴァンは悩んだ結果、義父フンベルトの半ば強制的な助言と資金援助を受け、あえて険しい山を選んで"ある建物"を建設する計画を立てる。 「我が国の戦いを有利にするため、遠征用の砦を築くので手伝ってくれ」と、レスピオンに嘘の情報を伝えるスヴァン。レスピオンの超人的能力で行われる建設は驚くほど短期間で進み、あとは砦の屋根を塞ぐだけで終わるところまできた。
③レスピオンに要石を取りに行かせている間、スヴァンは良心の呵責に苛まれながらも小塔の最頂上に登っては十字架を建ててまわった。 やがて戻ってきたレスピオンが十字架をを見るや否や「裏切ったな伯爵!」と怒りを露わにする。持ってきた要石を砦(←と思われていたが、実は"修道院"だった)に悪魔じみた力で投擲するが、信心する者を守る神の力か、はたまたコントロール不足か──石塊は当たらずに終わる。
④呪わしい言葉だけ吐き散らして場を去ったレスピオン。そこへ町医者ナダルが現れる。彼は落ち着いた口調で「仕方がないのです。人間は"我々"のような存在のことを、受け入れようとはしないのです」と諭す。そこでレスピオンは自分と同じ出自の者がいる真実を知る。「付いて来なさい。同胞が集まる場所へ案内しましょう」 その言葉に誘われて、レスピオンはナダルとアルテナを後にする。

 

追記項目

*【人から生まれた悪魔】について……

はるか昔、大飢饉時代に強く子宝を望む人間の元へ現れる悪魔がいた。大抵の夫婦は悪魔の口車にあれよあれよと乗せられ『ゆくゆくは悪魔に産んだ命を返す』という条件付きで子を授かる契約を結んでしまう。(悪魔自身に種を保存する能力が無いためこういう手段を取っている) 契約通りに回収されたのがナダルやレスピオンであるが、その根源となった悪魔と面識はない。(それについては彼ら自身も探っているし、戯れで連れて来られたのか、後継者を求めたのかも定かではない)